米農家といえば、儲からない代名詞です。
農林水産省から出されている統計データから実態が見えてきます。
平成27年度 米農家の全国平均年収は約250万円です。
そこから肥料代などの経費を引いた農業所得はなんと52万円です。
経費が200万円となっており、肥料代と農機具代が多くの割合を占めています。
特に農機具は高く、この高額な農機具のせいで農業は儲からないと言われています。
52万円じゃまったく生活できないですよね。
そのため、稲作では兼業農家として会社員で働きながら生計を立てている人が多いです。
利益が出にくいのは確かではあります。
しかし、北海道では全国平均の10倍の所得があります。
データから全国と北海道の違いを見ていきます。
北海道の農業所得は全国平均の10倍
農林水産省が出している農業経営統計調査には、興味深いデータがあります。
注目したい点は北海道の米農家の収益です。
平成27年度の地域別所得では国平均 53万円に対して北海道は601万円となっています。
北海道の農業所得では601万と全国平均の10倍以上あります。
この600万は経費などを引いた金額で年収だと1600万になります。
かなり希望が持てる数値ですね。
作付面積も10倍になっており、作付面積が大きくなると比例して収入も大きくなっていくのがわかります。
作付面積
作付面積は実際に稲を植えている面積のことで、作付面積と労働時間、収入には関連があります。
作付面積の全国平均が約171アールに対して北海道では約1000アールとなっており、作付面積も6倍ほどあります。
農業労働時間
労働時間にも差が出ています。
実際の作業時間を確認すると全国平均では900時間、北海道では2600時間となっています。
サラリーマンの年間労働時間が2000時間程度と言われています。
データから見えた収益を上げる方法
統計情報から作付面積を増やせば、農機具や肥料のコストを抑えることができ、所得も増加することがわかります。
米農家がもうからないと言われている原因は作付面積が171アール程度の比較的小規模で行っている方が多く、農機具などの購入費で利益を食いつぶしていることが原因になっています。
小規模といっても手作業ではほぼ不可能でトラクター、田植え機、コンバイン等の農機具が必要になってきます。
作付面積を増やすにも、新規参入者にはかなりハードルが高く、結果的に米農家=儲からないという話に繋がってきています。